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今度は「学習療法」

産経新聞によれば、単純な「読み・書き・計算」の反復で高齢者の脳を活性化させる「学習療法」が認知症の改善に効果を上げているそうだ。こんなセンセーショナルな記事をよむと、後れじとばかり学習療法を取り入れる施設が増えるのではないかと危惧する。学習療法の動機付けはオブセッションであり、数量により序列化された差異体系にどっぷり漬かった多くの人々に受け入れられやすいのかもしれない。しかし学習療法には2つの問題がある。「学習療法」的な方法で脳を鍛えることは、例えば器械を使って上半身の筋肉だけ畸形的に鍛えることと同列である。これが人生において意味があるかどうかということは本人が決めればいいことだ。もうひとつは認知症の患者さんに本当に改善効果ないしは予防効果があるかということである。認知症のどのようなタイプにも効果があるのか、統計学的な有意差をきちんと確認しているのか何も新聞には書かれていない。廃用性萎縮を認知症と誤解しているのではないかと思われる節もある。いずれにしても介護の現場で認知症の患者さんに、○○療法として何人か集めて同時に強制的に何かを行うこと自体に問題があるという認識が無いのだろうか。

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